Vector glide MAXI GRAN TURISMO について

こんにちは.

 

 

 

今日は過去に乗っていた板を紹介したいと思います.

 

Vector glide MAXI GRAN TURISMO 170cm R15m 122-75-104(mm)

https://www.vectorglide-japan.com/mogul-1

 

満を辞して作られたベクターグライドによる普通(?)のゲレンデスキー.

19/20シーズンまでは男女各ワンサイズずつの展開でしたが,20/21シーズンからはもう少しサイズバリエーションが増えるようです.

ただ,色々な所の情報を見ても,イマイチ誰に向けた板なのかわかりにくいと感じたので,実際に乗ってみた印象をお伝えしたいと思います.

レビュワーはほぼ日本人の標準体系の男性,技術レベルはクラウン所持です.

 

  

・いきなり総評

最初にほとんど結論を言ってしまうと,基礎スキーのラインナップでいうと,サードモデル(2級程度)以下の位置付けになるかと思います.

これは,良くないとか悪いという意味ではなく,そのあたりのレベルの方が快適に使えるようにセッティングされているということだと思います.

Vector glideというメーカー自体がバックカントリー に重きを置いているため,あまりゲレンデを滑らないユーザーや,ほとんどバックカントリーしかしないユーザーに向けて作ったためにこういった設定になったのかなと推察できます.

 

・具体的な操作性

基本的にはとても素直で,様々なスキー操作を覚えるには適しています.

実重量はとても軽量ですが,履いてみると特にスウィングウェイトの軽さが顕著です.

これは滑走中も同様で,センターを中心にピボット的な動きがしやすく,それなりにトップやテールが広いにもかかわらず引っ掛かりを感じません.

cordvaやaventuraの強烈なエッジグリップをイメージしていると拍子抜けしてしまいまうことでしょう.

ただし,自分が購入してそのまま使った時は,ベースエッジにストラクチャーが残っていて死ぬほど引っ掛かったので,特にこだわりがない人もプレチューンに出すのがおすすめです.

 

・感じた難点

これはほとんど上の項目の反対ですが,トップとテールの捉えが希薄です.

物理的には捉えているのかも知れませんが,その感覚が足には伝わってきません.

特に,硬い斜面でスピードを出す時は,自分で足首を絞められない人は吹っ飛んでしまうでしょう…笑

また,トップとテールがサスペンションの役割をしていないので,凸凹も足がもろに衝撃を拾います.

とはいえ,これらはおそらく想定速度域を超えた使用なので,あまりハイスピードで滑らないという方には全く関係ありません.

 

・誰に向いているのか

基礎スキーでは2級以下の方,Vector glideのスキーでBCされる方でしたら,SUPER LIGHT系を選ぶ方におすすめです.

それ以上の方は普通のMAXIを選ばれた方が良いと思いますが,もしMAXI GTを選ばれるとしたら,せめて1サイズ長い板にするのが良いと思います.

あまり変わらないかもしれませんが…笑

 

・個人的感想

現状のレベルを問わず,技術的に向上心の強い人には少し簡単すぎるモデルかなという印象を受けました.

例えば,1級受検以上の方の場合,カービングを覚えたりその精度を上げていく必要があります.

そういった時に,もう少し板の反応があった方が,自分の操作が板にどう影響しているのか感じ取りやすいと思いました.

また,検定などで難しい条件に遭遇した時も,もう少し板が助けてくれる方が気後れせずに攻め切れると思いました. 

 

 

以上です.

割と公平にレビューしたつもりですが,イマイチ褒めてないとしたら,それは自分が対象ど真ん中の板ではなかったからでしょう笑

ところで,この時期になると上がってくる各メーカーライダーのレビューですが,褒めるだけで全く何の参考にもなりませんね〜.

なので,今回も含めて自分がお金を払った板については,容赦なく(笑)実際役に立つレビューをしていければなと思っています.

 

 

 

ではでは.